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ICEM HIV/エイズ E-ニュースレター No. 3

30 November, 20052005年12月

ICEMは12月1日の世界エイズデーに合わせて、このHIV/エイズE-ニュースレター並びにICEM HIV/エイズリーフレットを発行しました。このリーフレットはICEMのウェッブサイト上に記載されています。お読みになりたい方は、ここをクリックするか、ICEMのホームページのHIV/AIDS (/index.php?id=72)をクリックしてください。.
また、HIV/エイズリーフレットが欲しい方はICEM本部にお問い合わせください。

私たちは、加盟組織がICEMの呼びかけに応じ、HIV/エイズの蔓延にストップをかけるため組合活動やキャンペーンを強化し、世界エイズデーを活用するもの、と期待しています。次回のEニュースレターに載せたいと思いますので、皆さんの組織が実施された活動について、[email protected] までEメールでお知らせください。

ICEM HIV-AIDSウェッブページ にドイツの GTZ 計画 “AIDS Control in Companies in Africa”(在アフリカ企業のエイズ管理): www.acca-toolbox.orgのリンクを加えました。職場でのエイズ問題取り組みについての情報が欲しい方は上記ウェッブサイトに登録してください。


“労働者の権利擁護を目指す闘い”に関する団体交渉ワークショップ:情報を知る権利、差別を受けない権利、治療とケアを受ける権利

ICEM アフリカHIV/エイズプロジェクトの関連で、2005年11月にヨハネスブルグで第二回ナショナルワークショップが開催された。

これまでのワークショップで、HIV/エイズがこれ以上蔓延するのを防止し、職場における組合員の権利を擁護し、労働者やその家族及び周辺住民が治療、救援活動、ケアを受けることができることを保障するためには、労働組合の団体交渉能力を活用する必要があることが明確になった。

今回のワークショップには10カ国からの参加があり、職場におけるHIV/エイズ問題の取り組みについて意見交換が行われた。参加した労働組合役員たちは、事業所レベルから会社、産業レベル、ナショナルレベル、地域レベル、そして国際レベルへと、団体交渉でこれらの問題を取り上げていく場合に生じる主な問題点を確認した。

ワークショップでは、差別されたり、汚名を着せられたり、雇用不安となるため、自分たちがHIV陽性者であるかどうか知りたくないと思っている労働者がいる状況が指摘された。自発的カウンセリングと検査(VCT)にもっと多くの労働者が参加する環境を造るためには、HIV/エイズとその治療についての認識の向上が大変重要となる。

ワークショップでは、この取り組みに成果を上げるためには、抗レトロウィルス療法を含む各種の治療と同歩調で予防戦略を遂行する必要がある、また、労働組合の政策と労働協約により労働者の人権を擁護し、強化することを保障する必要がある、との結論が出された。


UNICEF/UNエイズ合同計画と子供たち
“エイズの顔は、今や、子供たちの顔となっている。”

ICEM アフリカHIV/エイズワークショップでは、多くの参加者たちは、親がHIV/エイズで死亡し孤児となった子供たちやHIV/エイズ の陽性者となった子供たちの問題について懸念した。UNICEFとUNAIDSは 子供たちの窮状に焦点を当ててキャンペーンを展開している。最近、UNICEFが実施した研究により、こうした子供たちの窮状、特にサハラ砂漠以南のアフリカの子供たちが当面している窮状が明らかになった。

また、この研究で陽性者数は男の子よりも女の子の方が5~6倍多いこと、そしてHIV陽性の子供たちの5%以下しか治療薬にアクセスできていないことがわかった。ほとんどの子供たちは母子感染でHIV/エイズを感染している。エイズで亡くなっている子供たちの大半はサハラ砂漠以南のアフリカの子供たちが大半だ。2004年にエイズで亡くなった子供たちは51万人。この内サハラ砂漠以南のアフリカ諸国の子供たちの数が45万人。貧しい諸国の場合、HIV/エイズで亡くなる子供たちの数が多くなる。金持ち諸国で2004年にエイズで亡くなった子供たちは300人だった。

最も緊急に対応策が取られるべき問題のひとつは、HIV/エイズの予防と治療において子供たちのニーズが強調されていない問題だ。さらに、小児用抗レトロウィルス治療薬は成人用の薬剤よりも4倍~8倍コストが高いという問題がある。子供たちに適正な薬剤を適正量を投薬することは難しい。

これらの子供たちは生命を助けることができる廉価な医薬品(肺炎を抑制する抗生物質など)さえも投薬されていない。これらの医薬品を投薬することによりエイズ関連疾病で死亡する子供たちが半減することが明白であっても、これらの子供たちは廉価な医薬品にアクセスできていないのが実情だ。

(出所: Star 2005年10月26日、ヨハネスブルグ)

http://www.unicef.org/uniteforchildren/index.html  


UNAIDS/WHO: 引き続き増えている世界のHIV/エイズ陽性者数


特定の諸国のエイズ感染率が下がっているにもかかわらず、カリブ海諸国を除き、世界のHIV/エイズ陽性者総数は引き続き増えている。2005年、新たに500万人が陽性者となった。その結果、世界のHIV/ エイズ陽性者数は史上最高を記録し、4030万人と推定される。2005年、エイズ関連疾病で亡くなった人の数は300万人を超えた。この内、エイズ関連の疾病で亡くなった子供たちは50万人。

これら最新の調査結果はAIDS Epidemic Update 2005に記載されている。このニュースレターはUNAIDSとWHO,が共同で2005年11月25日に発行した報告書。この報告書によれば、東欧と中央アジア及び東アジアのHIV感染率が急激に増加した。 (東欧と中央アジアの場合、2003年から2005年の期間にHIV/エイズ陽性者数は33%増加し、東アジアの場合、同期間に陽性者数は20%増え、陽性者数は87万人に達した。) グローバルレベルで見た場合、サハラ砂漠以南のアフリカ地域が引き続き、世界でもっとも陽性者数が多い地域となっている。新らたに陽性者となった人々の64%(100万人強)がこの地域の人々であった。

報告書は、コンドーム使用の増加、初体験の年齢層の上昇、性交パートナーの減少などの感染予防姿勢志向が感染率の低下の主要要因となった諸国もあった、としている。.
2005年度報告書は、HIV及びエイズに対する総合的対策には、誰もが予防措置、治療及びケアにアクセスできることを最終目標に掲げ、治療努力と予防対策努力を同時に加速化することが必要であると強調している。

この報告書の全文はUNAIDSウェッブサイト www.unaids.org でダウンロードすることができる。.

(出所: UNAIDS/WHO プレスリリース、2005年11月21日)


“私は闘い続ける” - ウガンダの女性、人権賞を受賞

ベアトリス・ウェアは彼女と同じようなHIV陽性者となり、しばしば陽性者として恥辱の烙印を押され苦悩する女性たちを助けるキャンペーンを展開し、人権ウォッチから人権擁護者賞を授与された。.

ウガンダはかつてHIV/エイズへの取り組みではアフリカのモデル国として賞賛されていた。 政治界、宗教界、地域コミュニティのリーダーを中心にダイナミックなキャンペーンが展開され、感染率の大幅低下が実現し、信頼を受けていたことがある。しかし、ひとつには主要援助国である米国が禁欲を推奨したため、それまでの成果が失われたという見方がある。

「今では、政治界や宗教界の指導者たちがコンドームの使用に反対するキャンペーンを実施し、エイズは道徳の問題であり、健康問題ではないかのように、禁欲を推奨している。」とウェアは述べている。彼女は37歳の時(1991年)に自分がHIV陽性者であることを知った。彼女の夫は1980年代の初め、エイズで亡くなった。1995年、HIV/エイズ陽性者の女性たちの全国団体を結成した。この団体の会員は現在、4000名に膨らんだ。


マダガスカルの鉱山事業でエイズ蔓延の恐れ?

世界最大の国際鉱山会社リオティントの子会社QMMはマダガスカルの南部にあるチタン鉄鉱石鉱山事業所周辺の環境問題について対応した。これまでに多くの問題が解決されたが、ひとつ大きな問題、つまり、HIV/エイズ蔓延の恐れという問題の解決という課題が残っている。

今までのところ、マダガスカルのHIV/エイズ感染率は推定2%以下で低い感染率レベルを保っている。しかし、OMMは海外から専門技術を持った労働者を連れてこなければならなかった。これらの労働者の大半はHIV陽性率がマダガスカルよりも10倍も高い南アフリカのリチャーズベイにあるリオティントの旧チタン鉄鉱石鉱山事業者で働いていた労働者だ。トロイの馬からHIV/エイズが拡散されるのを防ぐため、マダガスカルのQMMの鉱山事業所周辺の地域と住民社会は全国HIV/エイズ計画の優先地区に指定された。

(出所: BBC ラジオ4、2005年11月3日)


カントリーフォロファイル

あなたの国のHIV/エイズ推定陽性者数等の状況を知りたい方は次のUNAIDSのウェッブサイトにリンクしてくだいさい。 http://www.unaids.org/en/geographical+area/
by+country.asp
. このウェッブサイトにはHIV/エイズに関する国連テーマグループの名称・氏名や連絡先並びに各国のUNAIDSカントリーコーディネーターの名前が記載されています。もっと詳細な状況について知りたい方は、各国別のページで構成されているHIV/エイズ及び性感染症に関する国連伝染病ファクトシート上でお読みください。