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イランによるルーマニアの油田掘削装置攻撃に抗議

23 August, 2006

〔概要〕石油・ガス産業の労働者を代表する国際産別組織であるICEMは、ルーマニアの民間企業が所有するペルシャ湾の油田掘削装置に対するイランの敵対的攻撃に強い非難を表明した。8月22日(火)、イラン海軍艦艇がルーマニア石油企業GSPの掘削装置「Orizont(オリゾント)」に発砲して占拠し、26人の従業員を拘束した。今回のイランによる攻撃は、ドバイのオリエンタル・オイル社(Oriental Oil Company)との契約からGSPが手を引いたという商業上のトラブルが発端となって生じたもの。(オリエンタル・オイル社は、サウスパース(South Pars)ガス田の開発・生産をイラン国営石油会社(NIOC)子会社のPedcoにさらに下請けに出していた。)拘束された26人のうちの19人はルーマニアの加盟労組FSLI Petromの組合員。他の7人はケータリング企業に勤務しているインド系労働者。「罪のない労働者を身の危険にさらしたことは断じて許されることではない。商業上のトラブルがあったということであるが、交渉と行政プロセスを通じて解決すべきである。」とICEMヒッグス書記長はコメントした。事件発生当時のオリゾント掘削装置は、国際水域から非常に近いイラン水域内でメンテナンスを受けていた。掘削装置に乗り込んだイラン武装部隊は、数時間水も食べ物も与えずに現場にいた従業員を油井施設のヘリポート上で拘束した。その後、イラン軍は従業員を持ち場に戻らせたが、従業員とGSPとの交信は断った。「イランの軍隊にはわれわれの組合員をこのようなやり方で脅す権利はない。」とFSLI Petrom労組副会長のFlorin Berceaは述べた。「まったく不必要な軍事力の誇示である。FSLI Petromはイラン政府に強く抗議する。」